1:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:14:21 G9X
何歳までの作品を若書きと見做すかについては、
一応29歳までの作品としておくやで~
但しモーツァルト、シューベルト、アリアーガ、
メンデルスゾーン、サン=サーンス、コルンゴルトのような早熟の天才については、
本当に幼い頃に書かれた作品を貼るので、そのあたりをご了承しちくり~
2:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:15:32 G9X


モーツァルト ト長調のメヌエット

現存するモーツァルトの最初の作品については、諸説あって確定していないので、
とりあえず一番有名なものを貼っておくやで
1761年、モーツァルトがまだ5歳児の頃に書かれた作品や
5歳にしてこのクオリティ、まさに神に愛された者の所業や


3:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:15:44 G9X


モーツァルト 交響曲第1番

こちらは1764年、8歳の時の作品やで
子供が書いたとは思えないほど、こちらはもう作曲家として完成された王者の風格を備えているやで
この曲のモティーフが41番にも使用されているのは有名やで
4:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:15:52 G9X


シューベルト 幻想曲ト長調

1810年、シューベルト13歳の時の作品で、
現存するシューベルトの最初の作品とされている曲やで
シューベルト解釈で知られるピアニストの佐藤卓史氏は、
この曲を「素材を生かし切れていない憾みはあるが、発想はとても良い」と高く評価されているやで
5:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:16:01 G9X


シューベルト 糸を紡ぐグレートヒェン

1814年、シューベルト17歳の時の作品や
一昔前の書物を紐解けば、
「この曲が書かれた1814年10月19日を以て、リートの誕生日と見做す」という一文が必ず記されているやで
リートの歴史に関して言えば、ツムシュテークやツェルターと言う先駆者がいるので、
シューベルトただ一人がパイオニアと言うわけでもないんやが、
この曲を聴けば、そのように言われる理由も分かってもらえると思うやで
拙訳を投下するので、歌詞を読みながら楽しんでくり~
6:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:16:10 G9X
Meine Ruh ist hin
Mein Herz ist schwer
Ich finde sie nimmer
und nimmermehr

私の安らぎは消え、
私の心は重い。
もはや安らぎを見いだせない。
7:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:16:21 G9X
Wo ich ihn nicht hab
Ist mir das Grab
Die ganze Welt
Ist mir vergaellt

あの方がいない世界なんて、
私には墓場と同じ事。
この世の全ては
私には空しいばかり。
8:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:16:31 G9X
Mein armer Kopf
Ist mir verrueckt
Meiner armer Sinn
Ist mir zerstueckt

私の哀れな頭は狂ってしまい、
私の哀れな心は千々に張り裂ける。
9:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:16:39 G9X
Meine Ruh ist hin
Mein Herz ist schwer
Ich finde sie nimmer
und nimmermehr

私の安らぎは消え、
私の心は重い。
もはや安らぎを見いだせない。
10:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:16:48 G9X
Nach ihm nur schau ich
Zum Fenster hinaus
Nach ihm nur geh ich
Aus dem Haus

あの方を見つめるためだけに、
窓の方へと向かっていくのよ。
あの方と会うためだけに、
家を出て行くのよ。
11:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:16:57 G9X
Sein hoher Gang
Sein edle Gestalt
Seines Mundes Laecheln
Seiner Augen Gewalt
Und seiner Rede
Zauberfluss;
Sein Haendedruck
Und ach! sein Kuss!

あの方の素敵な歩み、
あの方の気高いお姿、
あの方の微笑む口元、
あの方の力のこもった眼差し。
すらすらと流れるあの方の言葉、
あの方の握手、
そして、ああ!あの方の口づけよ!
12:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:17:05 G9X
Meine Ruh ist hin
Mein Herz ist schwer
Ich finde sie nimmer
und nimmermehr

私の安らぎは消え、
私の心は重い、
もはや安らぎを見いだせない。
13:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:17:28 G9X
Mein Busen draengt
Sich nach ihm hin
Ach duerft ich fassen
Und halten ihn
Und kuessen ihn
So wie ich wollt
An seinen Kuessen
Vergehen sollt!

私の乳房はあの方を求めて近づいてゆく、
ああ、あの方をしっかりとつかんで、この身に抱けたなら!
そうして、あの方にほしいだけ口づけし、
あの方の口づけでこの身が滅んでしまえたなら!
14:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:17:39 G9X


シューベルト 魔王

1815年、シューベルト18歳の時の作品や
この曲に関しては説明する必要性を感じないので、ただ拙訳を投下するにとどめておくやで
歌詞を読みながら、リートの美を堪能してほしいやで~
15:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:17:49 G9X
Wer reitet so spaet durch Nacht und Wind?
Es ist der Vater mit seinem Kind;
Er hat den Knaben wohl in dem Arm,
Er fasst ihn sicher, er haelt ihn warm.

風の吹きすさぶ夜の中、こんなにも急いで馬で駆けてゆく者は誰だ?
子供を抱えた父親だ。
腕に子供を抱き、
しっかりと抱きしめ、暖かく包んでいる。
16:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:17:58 G9X
Mein Sohn, was birgst du so bang dein Gesicht?
Siehst, Vater, du den Erlkoenig nicht?
Den Erlenkoenig mit Kron’ und Schweif?
Mein Sohn, es ist ein Nebelstreif.

「坊や、どうして顔を隠すのだい?」
「見えないの、お父さん、魔王がいるのが?
王冠をかぶり、マントをなびかせた魔王がいるのが?」
「坊や、あれはたなびく霧だよ」
17:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:18:07 G9X
Du liebes Kind, komm, geh mit mir!
Gar schoene Spiele spiel’ ich mit dir;
Manch’ bunte Blumen sind an dem Strand,
Meine Mutter hat manch guelden Gewand.

「かわいい子、おいで、私と一緒においで。
すてきな遊びをしようじゃないか。
岸辺にはたくさんの花が咲いているし、
私の母は豪華な服をたくさん持っているのだ」
18:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:18:19 G9X
Mein Vater, mein Vater, und hoerest du nicht,
Was Erlenkoenig mir leise verspricht? ?
Sei ruhig, bleibe ruhig, mein Kind;
In duerren Blaettern saeuselt der Wind.

「お父さん、お父さん、聴こえないの?
魔王が静かにささやくのが?」
「静かに、落ち着くんだ、我が子よ、
枯れ葉が風に吹かれてざわめいているだけだ」
19:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:18:31 G9X
Willst, feiner Knabe, du mit mir gehn?
Meine Toechter sollen dich warten schoen;
Meine Toechter fuehren den naechtlichen Reihn
Und wiegen und tanzen und singen dich ein.“

「綺麗な子、一緒に来たいか?
娘たちが君をずっと待っているのだよ。
娘たちは夜の舞踏会へと君を連れて行き、
揺らしたり、踊ったり、歌ったりしてくれるのだよ」
20:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:18:40 G9X
Mein Vater, mein Vater, und siehst du nicht dort
Erlkoenigs Toechter am duestern Ort?
Mein Sohn, mein Sohn, ich seh’ es genau:
Es scheinen die alten Weiden so grau.

「お父さん、お父さん、見えないの、あそこに、
魔王の娘たちが暗がりにいるのが見えないの」
「坊や、坊や、はっきりと見えるよ、
柳の老木が暗くてそう見えるだけだよ」
21:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:18:50 G9X
Ich liebe dich, mich reizt deine schoene Gestalt;
Und bist du nicht willig, so brauch’ ich Gewalt.
Mein Vater, mein Vater, jetzt fasst er mich an!
Erlkoenig hat mir ein Leids getan!

「君が愛しい、君の綺麗な姿がたまらない、
来ないというなら、腕ずくで連れてゆくぞ」
「お父さん、お父さん、魔王が僕を捕まえる!
魔王が僕にひどいことをする!」
22:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:18:59 G9X
Dem Vater grauset’s; er reitet geschwind,
Er haelt in Armen das aechzende Kind,
Erreicht den Hof mit Muehe und Not;
In seinen Armen das Kind war tot.

父親はぞっとして、急いで馬を走らせる。
苦しむ子供を腕に抱え、
やっとの思いで屋敷についた時、
腕の中の子供は、死んでいた。
23:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:19:10 G9X


アリアーガ ニ調の交響曲

1824年、「スペインのモーツァルト」アリアーガ18歳の時の作品や
魂を削って作曲したと言われる彼の凄み、とくと堪能して、どうぞ
24:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:19:19 G9X


メンデルスゾーン 弦楽八重奏曲

1825年、メンデルスゾーン16歳の時の曲や
こんなに二物も三物もメンデルスゾーンに与えておいて、
寿命だけは彼に授けなかったとは、天も残酷やな……
25:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:19:29 G9X


フランク ピアノ三重奏曲

寡作、晩成の作曲家として知られるフランクやが、
若い頃(1840年、18歳)はこんな作品も書いていたんやで
ショパンが彼の才能に注目し、この曲の楽譜を予約購入していたというのは有名な話やで
天才は天才を知る証左やね
26:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:19:40 G9X


サン=サーンス 交響曲イ長調

1850年、サン=サーンスが15歳の時の作品やで
彼がモーツァルトの再来とうたわれた理由も、この曲を聴けばたちどころに理解できるやで
ちなみに、交響曲が作品1の作曲家は、
サン=サーンスを除くと、有名どころではリムスキー=コルサコフとストラヴィンスキーだけやで
38:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:59:53 TdF
>>26
これすき
27:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:19:49 G9X


ブラームス ピアノ三重奏曲第1番(初稿)

1854年、ブラームス21歳の時の作品やで
ブラームスと言えば壮年になってからの作品に優れたものが多い事、
若いころ作った作品の殆どを処分してしまったという事から、
晩成の作曲家と思われがちやが、シューマンの評価が示しているように、
若いころから優れた作品を残しているやで
この作品はブラームスもお気に入りだったらしく、破棄される事を免れた珍しい作品やで
一般に知られている1番(改訂版)とは一味違うやで~
28:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:20:00 G9X


ムソルグスキー ボリス・ゴドゥノフ(1869年版)

ムソルグスキーが30歳の時の作品なんで若書きに含めていいかは迷ったが、
クラシックスレを立てる時は必ずモデストを入れると決めているので、まあ多少はね?
30歳の職業作曲家ではない軍人(モデストは軍人と言っても背広組やが)が
このような大作を書いたという事実、身が震える。
29:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:20:10 G9X


ムソルグスキー ボリス・ゴドゥノフ(1872年版)

周知の通り、ボリスは上演不可能とつっぱねられたんやが、
劇場のプリマドンナの「ヒロインの出ないオペラなどあり得ませんわ、お書きになって、どうぞ」
という意見を受けて、モデストがヒロインであるマリーナ姫の登場する場面と、
ナロードニク(民衆)が蜂起する場面を書き足し、その他いろいろ手を加えた版やで
1872年に完成された、つまりモデストが33歳の時の作品なんで若書きにry
1869年版と聴き比べるのも乙だと思うので、貼るやで~
30:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:20:20 G9X


ムソルグスキー ボリス・ゴドゥノフ(1869年版と1872年版の詰め合わせ版)

二つまとめて聴きたいという向きはセットになったこの動画をご覧になって、どうぞ
先日亡くなったゲッダ兄貴の僭称者を聴けるやで
31:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:20:32 G9X


ボリス・ゴドゥノフよりシュイスキー公と貴族たちの対話
「シュイスキー公がおらぬはまこと無念、彼奴は裏切り者だが、おらねば会議にもならぬ!」
「お待たせいたしました、気まぐれなツァーリに仕えるのは、実に神経がすり減る事です」
「恥を知れ公よ、その年でかような裏切りをはたらくとは!」
「おお、なぜ私だけがかように責められねばならぬのか!」

ボリスは長くて全部聴いていられないという方向けに、聴きどころを抜粋して貼るやで~
シュイスキー公はロシアでも指折りの大貴族として生まれ、
偽ディミトリー事件の後にツァーリとなる人物なので、
表面上はボリスの忠実な臣下として彼に仕えながらも、
虎視眈々と玉座を狙う狡猾な人物として描写されているやで
この演奏、実に憎々しげに、狡猾で誇り高い貴族を描写していて、いいゾこれ~
32:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:20:49 G9X


ボリス・ゴドゥノフよりマリーナ姫と僭称者の対話
「殿下、お許し下さいまし、わたくしの失言も、すべては貴男様を思う愛より出でたと思って下さいまし、
この哀れな女など忘れ、モスクヴァの玉座へとお向かい下さいまし」
「マリーナよ、愛を偽らないでおくれ、裏切らないでおくれ」
「愛しておりますわ、わたくしの殿下、わたくしのディミトリー様!」
「おお、マリーナよ、もう一度言っておくれ、愛の言葉を聴かせておくれ!」

そのマリーナ姫が登場する場面より、姫と僭称者の偽りの愛の二重唱やで
あま~い言葉とは裏腹に、僭称者もマリーナも、本心では相手を利用する事しか考えておらず、
まるでsyamuさんみたいだあ……(直喩)
この箇所を訳していて、
蜜のような言葉の甘さと、そこに秘められた蛇のような真意とのギャップがすっげえ楽しかった(こなみかん)
33:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:21:00 G9X


シベリウス クッレルヴォ

初演は1892年、シベリウス27歳の時の作品や
シベリウスの出世作として有名な曲や
サロネン兄貴がいみじくも指摘した通り、
「シベリウスがキャリアを積む過程で捨ててしまっものがこの曲にはあります。
それは信じられないほどの力強さ」やで~
34:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:21:11 G9X
ご覧になって下さってありがとう
〆は↓



コルンゴルト ピアノ三重奏曲

モーツァルトの再来(このスレだけでもう3人目なんやが……)とうたわれた
神童コルンゴルトが、1910年に13歳で仕上げた作品やで~
憎らしいほどの才能迸る曲やで~
35:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:25:28 aiM
すまんがワイもこれだけ貼らせてもらうンゴ

ワルツ『最初の楽想』



ヨハン・シュトラウス2世が初めて作曲した、36小節のみからなるワルツ。
1830年、6歳の時にシュトラウス2世は祖父の家へ遊びに行った。
そこでシュトラウス2世が小さな卓上ピアノで気ままに弾いているのを母アンナが譜面に写したらしい。
36:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:26:39 2DU
メンデルスゾーンがいなかったらマタイ受難曲ですら周知されなかったかもしれない事実

イッチ面白かったサンキューやで
同業者じゃないことを祈るわ
37:名無しさん@おーぷん:2017/02/13(月)23:31:52 2DU
やっぱシューベルトのリートは完成してるなぁ

ピアノがいい仕事しすぎや・・・
引用元:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1486995261
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